在庫を抱えずにオンラインストアを運営したい方にとって、ドロップシッピングはとても魅力的なビジネスモデルです。しかし、「取り扱いたい商品をどこから仕入れるのか?」というのは多くの人が最初にぶつかる壁ではないでしょうか。
その解決策として、多くの事業者が活用しているのがドロップシッピングサイトです。ドロップシッピングサイトでは、商品を提供しているサプライヤーや卸業者を一覧から探すことができ、さらに自分のオンラインストアと連携して、注文処理を自動化できる機能も備えています。
この記事では、数ある中から厳選した人気のドロップシッピングサイト6つを、特徴・メリット・コストなどの観点からわかりやすく比較して紹介します。
ドロップシッピングビジネスとは?
ドロップシッピングビジネスとは、オンライン小売業者が販売する商品を外部のサプライヤーが製造、保管、発送するECビジネスモデルです。
ECサイトの運営者は、大量の在庫をあらかじめ仕入れる必要はありません。顧客から注文が入ったらその商品をサプライヤーに発注し、サプライヤーが直接顧客に商品を届けます。
ドロップシッピングは、在庫管理にかかる費用やスペース、手間を大きく削減できるため、リスクを抑えてビジネスを始めることができます。
おすすめドロップシッピングサイト6選
1. Spocket

Spocket(スポケット)は、主にアメリカやヨーロッパを拠点とする卸売業者と提携しており、スムーズな注文処理を提供するドロップシッピングサイトです。カナダやアジア、オーストラリア、ブラジルといった地域のサプライヤーも含まれており、グローバルな販売を視野に入れる店舗にも対応しています。
Spocketのアプリを使えば、提携業者の商品を一覧で閲覧し、気になる商品をワンクリックでShopifyストアに追加できます。さらに、注文から発送までのプロセスはすべて自動化されているため、手間をかけずスムーズに運営できるのも魅力です。
また、Spocketにはブランドロゴ入りのカスタム請求書を同梱できる機能があります。ブランドの世界観を商品と一緒に届けることができ、ブランド認知の強化やリピーターの獲得にもつながります。
- 価格:スタータープラン 月額39.99ドル
- 利点:上位プランではブランドロゴ入り請求書が同梱できる。AIドロップシッピングツールでドロップシッピングの自動化が可能。オンデマンド印刷にも対応している。
- 欠点:他のドロップシッピングアプリと比べると利用料が高く商品数が少ない。
- こんな方におすすめ:日本市場で差別化したい事業者
- Shopifyアプリ:対応(Spocket: US & EU Dropshipping)
2. TopSeller

TopSeller(トップセラー)は、約30万点の商品を扱うドロップシッピングサイトです。
楽天市場やYahoo!ショッピングなど主要なECモールと連携し、CSVによる商品登録・発注が可能です。商品数を大幅に増やせるため、購入機会や顧客満足度を向上させたい事業者におすすめです。
無料のお試しプランからプレミアムプランまで、目的に応じて選べる幅広い料金体系も魅力です。
- 価格:お試しプラン0円、300点セレクトプラン 月額480円
- 利点:日本国内主要モールとのCSV一括連携が可能。
- 欠点:TopSellerから提供される商品情報をそのまま利用するため、商品説明や写真のオリジナリティを出しにくい。
- こんな方におすすめ:楽天やYahoo!での出店者、商品点数を増やしたい事業者
- Shopifyアプリ:非対応
3. NETSEA

NETSEA(ネッシー)は、国内最大級のBtoB仕入れ専門サイトで、小売店やEC事業者が問屋やメーカーから直接商品を仕入れられるのが特徴です。
豊富な商品ジャンルとサプライヤーから選べ、ドロップシッピングに対応した商品も多くあります。
決済方法もクレジットカードやPayPal、後払いなどが選べるため、ビジネス初心者にも安心です。審査制のため信頼性も高く、初心者からプロ事業者まで幅広く支持されているドロップシッピングサイトです。
- 価格:会員登録・利用料は無料
- 利点:国内最大級のBtoB仕入れサイトで、アパレル、雑貨、家電、美容など幅広いジャンルを網羅している。
- 欠点:仕入れ販売が主流で、完全にドロップシッピング向けの設計ではない。
- こんな方におすすめ:商品ラインナップを豊富にしたい小売店・EC事業者
- Shopifyアプリ:非対応
4. suplime

suplime(サプライム)は、株式会社エスキュービズムが提供する卸仕入れサイトで、登録・月額利用料ともに無料、さらに販売手数料も0円というコストの低さが魅力です。
個人事業主や法人向けに、アパレル・雑貨・日用品などの商材を幅広く取り扱い、一部商品がドロップシッピングにも対応しています。
価格交渉やチャット機能、「安値報告」などの独自機能で、納得のいく仕入れが可能なのが特徴です。仕入れ初心者にも使いやすいサイト構成になっています。
- 価格:初期費用・月額料金0円
- 利点:月額・販売手数料0円の完全無料プラットフォームで、コストを極限まで抑えて始められる。
- 欠点:ドロップシッピング対応は一部に限られており、全商品が無在庫販売できるわけではない。
- こんな方におすすめ:できるだけ安く仕入れたい人
- Shopifyアプリ:非対応
5. 卸売ドットコム

卸売ドットコムは、卸売業を営むカネイシ株式会社が運営するBtoB専用の仕入れ・卸売サイトです。
医療・衛生用品や日用品を中心とした豊富な品揃えで、顧客直送に対応しているためドロップシッピングサイトとしても利用できます。
ドロップシッピングを行うのに申し込みや審査、利用料や手数料などがかからず、初めてドロップシッピングビジネスを始める方でも簡単です。
- 価格:初期費用・月額料金0円
- 利点:最短で当日出荷に対応している。
- 欠点:医薬品は顧客直送できない。
- こんな方におすすめ:日用品を中心に取り扱いたい事業者
- Shopifyアプリ:非対応
6. 通販素材.com

通販素材.comは、家具などのインテリア商品を扱うドロップシッピングサイトです。通常の仕入れでは取り扱いにくいベッドなどの大型家具を中心とした豊富な品揃えが魅力です。
プロの手で作られた販促素材も無料で利用でき、商品を熟知したオペレーターによるサポートもあるため、商品知識がない事業者でも安心して販売できます。
- 価格:初期費用・月額料金0円
- 利点:大型家具のドロップシッピングができる。販促素材やサポートが充実している。
- 欠点:同じサイトを利用している競合事業者が多い。
- こんな方におすすめ:家具を取り扱いたい事業者
- Shopifyアプリ:非対応
他に検討すべきドロップシッピングサイト
日本語未対応ですが配送は対応しているドロップシッピングサイトを紹介します。他社との差別化や商品ラインナップの充実を目指す事業者はこういったサイトを活用するのもおすすめです。
DSers-AliExpressドロップシッピング

DSers(ディーサーズ)はAliExpressでドロップシッピングするためのツールで、1億点以上の商品を取り扱うAliExpressを効率的に利用できます。
Shopifyストアに連携させることで、豊富な商品ラインナップから簡単に商品を検索・登録できます。数クリックで商品をショップに追加でき、手間なく運営を始められます。
- 価格:登録商品数3,000点までは無料。アドバンスプラン月額19.90ドル
- 利点:豊富な商品バリエーション、低コスト、Shopifyストアとの簡単な同期。
- 欠点:業界大手のAliExpressの商品は他の小売業者が扱っている可能性がある。
- こんな方におすすめ:予算が限られた新規事業者
- Shopifyアプリ:対応(DSers‑AliExpress Dropshipping)
SaleHoo

SaleHoo(セールフー)は、ドロップシッパー、卸売業者、ECストア向けのリサーチも可能なドロップシッピングサイトです。
8,000社以上の卸売業者・ドロップシッピングサプライヤーが登録されており、250万点以上の商品データにアクセスできます。
SaleHooを活用すると、市場調査ラボ機能を使って、商品の需要や販売トレンド、競合情報などを確認できます。eBayやAmazonなどでの販売実績もチェックできるため、商品を選定する際にその売れ筋度がわかります。
さらに、同じ商品を取り扱っている他の小売業者の数を調べられるため、「競合が多すぎる商品は避けたい」「他では扱っていない商品を売りたい」といったニーズにも対応できます。
- 価格:ドロップシッピング機能 月額27ドル~、データベースへのアクセス(ドロップシッピング機能なし) 年額67ドル
- 利点:商品の需要や取り扱い業者数がわかる。
- 欠点:注文処理が自動化されておらず、サプライヤーへの連絡は手動で行う必要がある。
- こんな方におすすめ:効率的に売れる商品を取り扱いたい事業者
- Shopifyアプリ:対応(SaleHoo Dropship)
まとめ
おすすめのドロップシッピングサイトを6つ紹介しました。ドロップシッピングサイトはそれぞれ得意とするジャンルや提供サービスに違いがあります。この記事を参考に、自分のビジネスに合った商品を取り扱うサイトを見つけてドロップシッピングを始めてください。
Shopifyなら、ドロップシッピングに必要な商品登録・在庫管理・フルフィルメントまでを、対応アプリと連携することで簡単に自動化できます。今回紹介したドロップシッピングサイトの中には、Shopifyとスムーズに連携できるものもあるので、上手に活用しましょう。
ドロップシッピングサイトに関するよくある質問
おすすめのドロップシッピングサイト一覧は?
- Spocket
- TopSeller
- NETSEA
- suplime
- 卸売ドットコム
- 通販素材.com
最も手頃なドロップシッピングサイトは?
最も手頃なドロップシッピングサイトは、卸売ドットコムです。初期費用・月額費用ともに無料でドロップシッピングができます。
ドロップシッピングに最適な商品は?
ドロップシッピングはどれくらい利益が出る?
ドロップシッピングでは、平均すると15~20%ほどの利益が出ます。在庫を事前に購入・保管する必要がなく、倉庫代や余剰在庫といったコストを大幅に削減できるため、比較的利益率の高いビジネスモデルといえます。
どのECサイトからでもドロップシッピングできる?
すべてのECサイトプラットフォームがドロップシッピングサイトと同期できるわけではありません。ただし、Shopifyで構築されたECサイトはさまざまなドロップシッピングサイトと同期できます。
ドロップシッピングの利点は何?
文:Takumi Kitajima