ネットショップに最適なドロップシッピングサプライヤー(ドロップシッピングプロバイダー)を見つける方法のひとつが、BtoB向けの仕入れサイトの利用です。
仕入れサイトを使えば、ドロップシッピングに対応した多数の卸業者や商品を一度に検討できるため、サプライヤーを比較したり、トレンド商品を見つけたりするのに役立ちます。
この記事では、日本国内で利用できる人気のドロップシッピングサプライヤーをご紹介します。本記事を参考に、自分のドロップシッピングビジネスに適したサプライヤーを見つけましょう。
ドロップシッピングとは?
ドロップシッピングは、ネットショップが商品を在庫として保有しない小売ビジネスモデルです。顧客からの注文を受けたネットショップは、商品の詳細と配送先情報などをドロップシッピングサプライヤーに送信し、サプライヤーが梱包や発送手続きなどの作業を行います。
在庫管理や注文処理が必要なくなるため、立ち上げや運営にかかる手間が大幅に簡略化され、初期費用や大きなリソースをかけずにECビジネスを始めることができます。ただし、ドロップシッピングでは、発送スピードや適切な商品管理といったサプライヤーのパフォーマンスが顧客体験に影響を与えるため、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
おすすめのドロップシッピングサプライヤー9選
1. TopSeller

TopSeller(トップセラー)は、約30万点の商品を扱う、ドロップシッピング対応の仕入れサイトです。楽天市場やYahoo!ショッピングといったモールとの相性もよく、商品登録や発注といった作業はCSVにより一括して行うことができます。ストアに掲載する商品を選べる「セレクトコース」と、大量の商品ラインナップを一挙に追加できる「全商品コース」があり、商品点数に応じた月額料金が設定されています。なお、いずれのプランでも登録料金は無料です。
- 食品、アパレル、日用雑貨、店舗・業務用品などの商品ラインナップ
- 商品掲載数に上限があるストアは「セレクトコース」、大量掲載が可能なストアは「全商品コース」と、ニーズに応じてプランを選べる
- 初期費用・月額料金無料の「セレクトコース おためしプラン」あり(商品5点まで選択可能)
- 商品数の多いECモールで効率的に運営したい事業者、外部委託で運営工数を抑えたい事業者に最適
2. NETSEA

NETSEA(ネッシー)は、アパレルや雑貨、家電をはじめとしたさまざまな商品を取り扱う国内最大級の業務用仕入れプラットフォームです。会員登録や月額料金は一切かからず、必要なときに必要な商品を手軽に仕入れることができます。サプライヤーとのBtoB取引を仲介するサービスで、顧客への直送にも対応したドロップシッピング向け商品の特集ページなども用意されています。
- サプライヤーごとの対応品質を、スコアや取引先からのレビューで確認可能
- アパレル、日用雑貨、ホビー・スポーツ、店舗用品・事務用品などの商品ラインナップ
- 割引セールや在庫処分市といったイベントが充実
3. Dearly

Dearly(ディアリー)は、スイーツ・菓子に特化した卸サイトです。800点以上のラインナップから、季節やイベントに合わせて販売したい商品を選ぶことができます。
1個単位で注文ができるため、試し買いがしやすく、食品を取り扱ううえで避けられない廃棄ロスを抑えやすい点も強みです。同時に複数の顧客に商品を送りたい場合には、配送先のリストを伝えることで対応してもらえます。
- 会員登録が無料
- 午前10時までの注文は通常3〜7営業日以内に発送
- 焼き菓子やプリン・ゼリー、アイスなど、季節企画に合わせた食品が中心の商品ラインナップ
- 季節やイベントに合わせてSNS映えするスイーツを導入したい実店舗・ネットショップに最適
4. 卸売ドットコム

卸売ドットコムは、法人や個人事業主を対象に日用品や医療衛生用品などを取り扱うBtoB専用の仕入れサイトです。利用にあたって、登録料や月額費用は必要ありません。
1点から発注可能で、エンドユーザーへの直送にも対応しています。午前10時までに注文を済ませば当日中に出荷できるため、スピード重視で販売したい方にも適しています。CSVや品番での一括発注機能もあるため、効率よく商品を管理・販売したい事業者にも向いています。
- 税込11,000円以上の購入で送料が無料
- 医療・衛生用品、マスク、日用品、介護用品など、11,000点を超える商品ラインナップ
- 日用品や医療品を取り扱いたい事業者に最適
5. A&Bトレード

A&Bトレードは、ネットショップ運営者の仕入れをあらゆる面からサポートする卸サイトです。さまざまな商品ジャンルと豊富な在庫に加えて、商品データやウェブページの提供、季節に応じた特集ページなど、販売促進を支えるサービスが充実しています。
商品点数1個からのエンドユーザー(消費者)直送に対応しており、また配送時の代引きも選択可能となっています。モール別のCSVデータを活用した商品ページの一括掲載機能も備えており、大量の商品登録も手間をかけずに行えます。
- 午前9時30分までに注文した商品は、当日中に発送予定日を案内
- 健康食品、サプリ、化粧品、アウトドア用品、ペットグッズなどの商品ラインナップ
- スピーディーに商品展開を進めたい事業者、特定ジャンルに特化した専門店を立ち上げたい事業者に最適
6. シイレル

初期費用・月額利用料ともに0円で利用できるシイレルは、食品に特化した仕入れ卸サイトで、全国各地の特産品やブランド食品を1点から注文することができます。販売したい商品を見つけた際はワンクリックで申請でき、サプライヤーが承認すると卸値を確認できます。また、支払いは登録せずに利用できる後払い決済の「NP掛け払い」で行われるため、面倒な手続きは不要です。
- 取引申請や商品情報のCSVダウンロードはサプライヤーごとに一括で行うことが可能
- 食品、飲料、特産品、スイーツ、ギフトなど、約6,000点の商品ラインナップ
- 地域性のある食品を扱いたいネットショップ運営者、ギフト向け食品を軸に店舗を展開したい事業者に最適
7. 卸の達人

卸の達人は、ダイエット・美容・健康系の商品を中心に、約4,000点以上を取りそろえる仕入れサイトです。初期費用や月額費用は一切かからず、個人事業主から法人まで無料で利用できます。1点からのバラ売りにも対応しており、小規模な運営者でも安心してスタート可能です。購入時には1%のポイント還元があるため、仕入れを重ねるほどお得になる仕組みも特徴のひとつです。
- ダイエット関連や美容、健康、雑貨など、女性向けの商品を中心のラインナップ
- 購入時の1%分のポイント還元あり
- 美容・健康ジャンルで売れ筋商品を揃えたい事業者や、初期投資を抑えてスタートしたい新規ショップ運営者に最適
8. 通販素材.com

通販素材.comは、家具や寝具などの大型インテリアに特化したドロップシッピングサービスで、初期費用や月額料金をかけずに利用を開始できます。取り扱っている商品は同社が直接企画・開発したもので、過去には累計26万台・100億円の売り上げを記録したベッドなど、人気の商品も含まれています。
また、ECビジネス向けに制作された、商品の魅力を伝えるための画像などウェブ素材も提供されます。顧客からの問い合わせ対応も専任スタッフが無償でサポートするため、安心して販売に集中できるでしょう。
- 在庫がある商品は通常2〜5営業日以内に発送(予約商品を除く)
- 自社スタジオでの撮影やデザインディレクションを行なった、こだわりの商品画像を利用可能
- ベッドや寝具、ソファ、ダイニング、ラグなど、大型インテリアや家具関連の商品が中心のラインナップ
- 家具を取り扱いたいが商品知識や顧客対応に不安を感じる事業者、初期コストを抑えて高単価な商品を販売したい事業者に最適
9. 通販Labo

通販Laboは、家具卸売で30年以上の経験を持つ企業が運営する仕入れサイトです。プロのライターやカメラマンが手がけたキャッチコピー・写真などの商品データが無償で提供され、販売用ページの作成に利用することができます。
注文は1点から可能で、顧客への直送にも対応しています。また、商品を受け取ったエンドユーザーからの問い合わせに対応する、専用のフリーダイヤル窓口も用意されており、安心して販売に集中できるでしょう。さらに、オリジナル家具の製作にも応じており、個性ある商品を販売したい事業者にも適しています。
- 注文から発送までにかかる日数はおおよそ1〜7日以内
- テレビ台などの大型家具から各種収納やミラーまで幅広い商品ラインナップ
- 独自性のあるオリジナル家具で競合と差別化を図りたい事業者、販促素材を自社で用意するのが難しい事業者に最適
ドロップシッピングサプライヤーを選ぶ際の注意点
ドロップシッピングサプライヤーを選ぶ際に、利益率を上げるため卸売価格ばかりに注目するのはありがちな失敗です。ドロップシッピングは在庫リスクがない反面、商品ラインナップや発送・品質の管理をサプライヤーに委ねることになるため、パートナーとなる業者選びには特に注意を払う必要があります。
サプライヤーの月額費用
ドロップシッピングサプライヤーを探す際は、月額料金を入念に確認しましょう。サプライヤーとの取引を仲介する卸売り・仕入れサイトが、事業者に対して月額料金を請求するケースはよくあります。商品の仕入れに加えて、月々の使用にかかる料金や注文処理にかかる手数料なども含め、トータルでいくら必要になるのかを利用前に計算しましょう。
一般消費者向けの販売価格
仕入れサイトに掲載されている価格だけではなく、一般消費者向けの販売価格も合わせて確認しておく必要があります。なぜなら、サプライヤーのなかには一般消費者向けの販売サイトを運営している業者もあり、小売業者と一般消費者に対して同じ価格で商品を販売していることがあるためです。このような商品を取り扱ったとしても、消費者にとってはサプライヤーから直接購入したほうが安価になるため、思うように売れない可能性があります。
最小注文数
最小注文数を設定しているサプライヤーには注意が必要です。在庫を持たずに販売できるドロップシッピングの利点を活かせなくなるためです。
どうしても最小注文数が定められたサプライヤーと取引したい場合には、一定数量分の料金を前払いしておく代わりに、発送は顧客から注文が入るたびの個別対応にしてもらえないかを交渉してみましょう。こうすることで、サプライヤーの最小注文数を満たしつつ、事前に大量購入する必要がなくなります。
ドロップシッピングサプライヤーを見つけるヒント
今回紹介した業者以外にも、ドロップシッピングサプライヤーを独自に見つける方法があります。商品ラインナップを拡大させるために、以下の方法も試してみましょう。
メーカーに連絡する
ドロップシッピングで販売したい商品が決まっている場合、メーカーに問い合わせることで卸売業者を教えてもらえるかもしれません。教えてもらえた場合は卸売業者に連絡し、発送代行などのドロップシッピング対応が可能かどうかを確認しましょう。
この方法であれば、ニッチな商品を扱っているサプライヤーも見つけやすくなります。
インターネットで検索する
ドロップシッピングサプライヤーを見つけるためにインターネット検索を使う際は、次のルールを覚えておくとよいでしょう。
- 掘り下げて検索する:ドロップシッピングサプライヤーの多くは、一般向けの知名度を高めようとしていません。広く検索するだけでは表に出てこないため、検索結果を掘り下げて見つける必要があるでしょう。
- ウェブサイトだけで判断しない:BtoB取引が中心のドロップシッピングサプライヤーは、ウェブサイトの見映えにまでこだわる理由がほとんどありません。サイトの使い勝手が悪いからといって、質の良いサプライヤーを除外しないようにしましょう。
- キーワードを追加する:「(商品名)ドロップシッピングサプライヤー」といった基本的な検索のほか、「販売代理店」や「リセラー」、「大量購入」、「倉庫」、「サプライヤー」などのキーワードも追加して検索してみましょう。
競合から注文する
ドロップシッピングを使用していると思われる競合他社を見つけ、少額の注文をしてみましょう。手元に届いた荷物に記載された返送先住所をインターネットで検索すると、発送者であるサプライヤーを特定できる可能性があります。
展示会に参加する
小売業者とニッチな分野のメーカーや卸売業者をつなぐ展示会に参加するのも、最適なサプライヤーを見つける方法のひとつです。展示会への参加には費用も時間も必要ですが、信頼できるサプライヤーを見つけるまたとない機会となります。
まとめ
ドロップシッピングビジネスは、商品の仕入れや在庫管理、梱包・発送といったフルフィルメント業務が不要なため、最小のリソースでネットショップの立ち上げや運営を行うことができます。また、ドロップシッピングビジネスにおいては、信頼できるサプライヤーを見つけることがなにより重要といえます。
適切なサプライヤーを見つけたら、Shopify(ショッピファイ)でドロップシッピング用にネットショップを立ち上げましょう。無料体験も実施していますので、ぜひご活用ください。
ドロップシッピングサプライヤーに関するよくある質問
ドロップシッピングサプライヤーを見つけるためには?
インターネットでドロップシッピング向けの仕入れサイトや卸企業・問屋を検索したり、ほかのドロップシッピング事業者に尋ねたり、販売したい商品のメーカーに連絡したりすることで、ドロップシッピングサプライヤーを見つけることができます。
ドロップシッピングにおすすめの仕入れサイト・サプライヤーは?
- TopSeller
- NETSEA
- Dearly
- 卸売ドットコム
- A&Bトレード
- シイレル
- 卸の達人
- 通販素材.com
ドロップシッピングは日本で合法?
ドロップシッピングは、日本で合法です。始めるにあたっては、取引するサプライヤーの利用規約をご確認ください。
ドロップシッピングは利益が出る?
ドロップシッピングで利益を出すことは十分に可能です。在庫に投資したり、保管コストを支払ったりする必要がないため、リスクの低いビジネスモデルといえます。
文:Yukihiro Kawata