オンデマンド印刷とは、オリジナルのロゴやイラストをプリントしてカスタマイズしたオリジナルグッズを、受注生産で販売する方法のことです。トートバッグやタオル、マグカップなど、ベースとなる商品を選び、ロゴやイラストをアップロードすると、あとの商品の製造から発送までオンデマンド印刷サービスが請け負ってくれます。ドロップシッピングの一種であり、商品は1点から小ロットで受注販売できるので、商品在庫を抱えるリスクなしで、ストアのラインナップを充実させることができます。
オンデマンド印刷を活用すれば、さまざまな商品を作り、ECサイトで販売することができます。イラストや絵、デザインの技術がない人でも、アイディア次第で魅力的な商品をつくることは可能です。この記事ではオンデマンド印刷で作れるおすすめのオリジナルグッズのアイディアを紹介します。
オンデマンド印刷商品おすすめ26選

1. Tシャツ
Tシャツは、オンデマンド印刷商品の定番とも言えます。夏は1枚で着用でき、冬は重ね着にも使えるので、季節商品とは異なり、汎用性の高いアイテムです。さらに、ユニセックスTシャツであれば、幅広い層に購入してもらえます。
オンデマンド印刷で取り扱っているTシャツは色や生地などの種類も多く、ニッチなニーズにも応えられます。特に人気なのは黒Tシャツです。コーディネートしやすいという理由で選ぶ人も多く、汚れやしわが目立ちにくいことから普段使いしやすいメリットもあります。Tシャツデザイン作成アプリを使えば、簡単にオリジナルデザインが作成できます。
オンライン販売では、商品ページの目立つ位置にサイズ表を配置しましょう。さらに、モデルの着用感がわかる画像を載せたり、生地の質感や厚み、着心地について具体的な説明を添えたりすると、「イメージと違う」「思ったより小さい」などといった、購入者の認識のズレを最小限に抑えることができます。
2. パーカー
Tシャツと並んで、パーカーもオンデマンド印刷で人気の高いアイテムです。前面か背面のみや、ワンポイントのデザインもありますが、特に注目を集めたいのであれば、全面プリントパーカーがおすすめです。デザインできる範囲が広いため、差別化しやすい商品であるといえます。
全面プリントのパーカーは、製造工程が複雑になるため、価格が高くなる傾向にあります。販売する際には、全面プリントと、片面やワンポイントプリントの商品を並べて価格を提示しましょう。異なる価格帯の商品を並べることで、高価格帯の商品が引き立ち、高い方の商品が持つ価値を明確にすることができ、顧客の購入意欲を高めることができます。
反対に、全面プリントの商品を先に見た顧客には、先に見たものの値段を基準とするアンカリング効果が働き、片面やワンポイントプリントの商品を安く感じる可能性があります。
3. 有名ブランドのアパレル商品
一部のオンデマンド印刷サービスでは、いわゆる無地ブランド(ホワイトラベル)ではなく、有名ブランドのアパレル商品も取り扱いがあります。ストア自体の知名度は低くても、有名ブランドの商品であれば、顧客は安心して購入ができます。
たとえば、若者に人気のスポーツウェアブランドChampion(チャンピオン)のパーカーなども、オンデマンド印刷商品としてオリジナルデザインで制作でき、人気を博しています。元の素材がブランド品であるため、通常よりも高い価格設定で販売でき、刺繍加工などを施すとさらに高級感が出せます。
4. ベビー用品
ロンパース、おくるみ、スタイ、靴下、おもちゃなど、ベビー用品もオンデマンド印刷商品として人気です。出産祝いやベビーシャワー、誕生日の贈り物などに、量販店ではみつからないユニークなデザインのベビー用品を探している人がいます。
ベビー用品を販売する際には、綿100%や、オーガニックコットンなど、肌への刺激が弱い素材を使っているかどうかを確認しておきましょう。
5. ヨガウェア
ヨガ用のパンツやレギンスも、おすすめの商品のひとつです。個性的な模様を全面にほどこしたレギンスは、特に人気があります。
全面プリントのヨガパンツは生産コストが高くなるため、価格設定にはその分を考慮する必要があります。他では手に入らないような特別なデザインを用意し、比較的高めの価格帯を狙いましょう。
6. トートバッグ
プリント面が平面で四角く、好みのデザインを反映しやすいトートバッグは、初めてオンデマンド印刷を使用する人に、特におすすめの商品です。他のオンデマンド印刷商品に使用したデザインをそのまま適用することもできるので、他の商品のアップセルまたはクロスセル商品としてトートバッグを販売するのもいいでしょう。
7. ベルトバッグ
ベルトバッグと呼ばれる細身のウエストバッグは、さまざまなサイズがあり、その変わった見た目と実用性の高さから人気があります。一部のオンデマンド印刷サービスでは、ベルトバッグやウエストポーチへの全面プリントも提供しています。両手が使えるため、フェスやイベントに参加する人にも人気です。
その独特の形状からTシャツやトートバッグ向けに作ったデザインを流用しづらいという点には注意が必要ですが、クリエイティブで個性的なアイテムに顧客は高い価値を感じます。ほかにはないデザインができたら、販売価格を高めに設定するのもいいでしょう。
8. リュック
リュックは、新学期や進学・入学シーズンなど、節目の季節で特に需要が高まるアイテムです。子どもの通学用としてはもちろん、大人向けには通勤や旅行、アウトドアなどさまざまなシーンで活用されるため、幅広いターゲットにアプローチできます。
オンデマンド印刷のサービスによって、さまざまなサイズや素材のリュックが用意されているので、デザインやライフスタイルに合わせたラインナップを用意しておくと購入につながりやすくなります。
9. 帽子
カジュアルなコーディネートや日常使いにぴったりの帽子は、一年を通して安定した需要があります。オンデマンド印刷では、次のようなさまざまな帽子にオリジナルデザインを施すことができます。
- ベースボールキャップ
- トラッカーキャップ
- ニット帽
- バケットハット
- サファリハット
ファッションアイテムとしてはもちろん、イベントグッズなどにも活用できるため、幅広いターゲットに向けた販売が可能です。
10. 靴下
靴下は、オンデマンド印刷サービスで常に人気上位にランクインする定番アイテムです。手軽かつスピーディーに製造できる点が魅力です。デザインの自由度も高く、おもしろい柄のものから、カラフルなファッションソックスまで、さまざまなスタイルを展開できます。価格も手頃なため、ちょっとしたギフトとしても購入してもらえるでしょう。
11. マスク
オンデマンド印刷では、布製やポリエステル素材のフィットタイプなど、さまざまなタイプのマスクが用意されています。また、ネックゲイターのように、首全体をすっぽりと覆うタイプも人気です。オリジナルデザインやロゴ、キャッチーなフレーズ、ブランドカラーなどをあしらい、ファッション性の高いアイテムとして販売することができます。
12. アクセサリー
アクセサリーは、軽量で配送にも適した商品であり、オンデマンド印刷商品として販売するのにも適しています。例えば、ハンドメイドアクセサリーをつくるのが難しい人でも、木製のピアスやネックレスにデザインを施して、オリジナルのアクセサリーとして販売することができます。
13. スマホケース
スマホケースは製造コストが低くデザインの自由度も高いという特徴があり、アパレルに比べると利益率を上げやすい商品です。年間を通して需要があるアイテムのため、自宅でお金を稼ぐ方法としても人気があります。ただし、トレンド変化が早い商品でもあるため、Google(グーグル)トレンドやSNSをチェックし、流行のデザインを取り入れることが重要です。
14. マグカップ
マグカップは年間を通して需要がありますが、特に年末と春には、新生活用やギフトとして需要が増えます。イラストだけでなく、キャッチーなフレーズをあしらったものも多くみられます。
陶器の白いマグカップだけではなく、ガラス製のものや、バンブーファイバーを使用している環境に配慮した商品、保温効果のあるサーモマグなどもあります。デザインや素材にこだわる場合、数量を限定して、価格設定を高くするという方法も効果的です。
15. ボトル・水筒
プラスチック削減や環境意識の高まりから、マイボトル・水筒を持ち歩く人が増えています。保温性のあるサーモボトルからストロー付きプラスチックボトルなど種類も豊富で、販売価格の相場は2,000~5,000円程度です。
16. タオル
タオルはさまざまな用途と種類があり、吸水性の高いポリエステルや、肌触りのいい綿100%など素材も選べるため、差別化をして販売しやすい商品です。デザインにあうように適した製品を選びましょう。たとえば、次のような種類があります。
- ビーチタオル
- バスタオル
- フェイスタオル
- ハンドタオル
17. ブランケット
ブランケットや膝掛けも、オンデマンド印刷商品としておすすめです。多くのオンデマンド印刷サービスでは、フリース素材、ふわふわの裏地付き、織り素材のほか、トラベル用やベビー用ブランケットなど、さまざまなタイプが提供されています。
素材だけで無く、カスタマイズの幅も広く、シンプルなイニシャルの刺繍から、凝ったパターンデザインまで対応できます。ギフトとして展開するのもいいでしょう。
18. クッション
インテリアを販売するECサイトで、商品のラインナップを充実させたければ、商品にオンデマンド印刷のクッションを追加するのはどうでしょうか。一般的な長方形や正方形のクッションはイラストなどをプリントするのに最適な形状です。全面プリントであればパターン化した模様をデザインして販売することもできます。
また、一部のオンデマンド印刷会社では、形状もカスタマイズできるダイカットクッションを取り扱っています。自分でデザインしたキャラクターや、動物の写真などを活用して、独創的なアイテムをつくることもできます。
19. Bluetoothスピーカー
Bluetoothスピーカーも、オンデマンド印刷商品として、本体にオリジナルデザインをプリントして販売することが可能です。音楽を楽しむアイテムとして人気があり、ギフトやノベルティとしての需要も見込めます。実用性とデザイン性を兼ね備えたアイテムとして、オンラインストアに加えるとラインナップの幅が広がります。
20. ポスター・キャンバスプリント
イラストやアート作品は、オンデマンド印刷でポスターやキャンバスプリント、ウォールアートなどの商品にして販売するのがおすすめです。アート作品は、キャンバスに描いた一点ものを思い浮かべがちですが、手ごろな価格で購入できるポスターやキャンバスプリントにして販売することで、より多くの人に届けることができます。
自身の作品はもちろん、テーマで作品を集めて、権利を買い、販売するというアイディアもあります。たとえば、さまざまなスタイルの地図をウォールアートとして販売しているサイトもあります。
ポスターやキャンバスプリントの販売では、印刷のクオリティが非常に重要です。画像データは最低でも300dpi以上の高解像度が必要です。作品の魅力を最大限に引き出すためにも、印刷品質には十分こだわりましょう。
21. フラッグ
フラッグはさまざまなイベントやシーンで使われる注目のアイテムです。スポーツチームの応援や国旗だけではなく、個人的なイベントやパーティーなどの用途でも使用されます。インテリアとして飾れるグッズとして、地名やシンプルなメッセージをあしらったミニマルなキャンバス製フラッグを提供しているストアもあります。
22. ステッカー
ステッカーは単価も低く、人気のあるオンデマンド印刷商品の1つです。笑えるものや、スタイリッシュなものなど、目を引くデザインのステッカーを作って販売しましょう。
ステッカーの販売では、流行や話題のミームを取り入れて、デザインのバリエーションを増やすことができます。また、定期的に新デザインを追加し、リピーター獲得を目指すのも重要です。また、YouTube(ユーチューブ)でのグッズ販売やTwitch(トゥイッチ)でのグッズ販売で、商品ラインナップに加えるのもおすすめです。
23. ラッピングペーパー
ラッピングペーパーも、人気が高い商品です。販売対象も幅広く、個人から法人までさまざまな顧客にアプローチできます。
個人利用では、誕生日やクリスマスなど季節のイベント用ラッピングとしても活用されています。法人でも、パッケージやギフトサービス用に、包装紙、紙袋、カップなどのデザインに力を入れるケースが増えています。季節や文化に合わせたギフトラッピングをデザインすれば、イベントに合わせた需要を取り込むことも望めます。
24. アクリルスタンド
アクリルスタンドは、透明なアクリル素材にオリジナルのイラストやデザインを印刷し、専用の台座に差し込んで自立させるグッズです。推し活グッズとして注目されており、アクスタと呼ばれています。形状やサイズも自由にカスタマイズできるため、オリジナリティの高い商品を展開できます。
25. アクリルブロック
アクリルブロックは、アクリルスタンドよりも厚みのあるアクリルにイラストや写真をはさんだインテリアアイテムです。白いインクで印刷した上にイラストや写真を印刷して透けないようにするホワイトタイプと、透明感を楽しめるクリアタイプの2種類があります。厚みがあり自立することから、ブックスタンドやペーパーウェイトとして販売することも可能です。
26. ジグソーパズル
ジグソーパズルは、誕生日や記念日などのギフトとして選ばれることが多く、オンデマンド印刷商品としても人気です。子ども向けのシンプルなデザインから、大人向けの難易度の高いパズルまで、サイズやピース数を変えて幅広く展開すれば、さまざまなニーズに対応できます。
オンデマンド印刷の未来:AIによる新たな可能性

生成AIの登場により、オンデマンド印刷ビジネスの新たな可能性が広がっています。現在のAI画像生成ツールは、テキスト(プロンプト)や参照画像の入力で、誰でも簡単にユニークな作品を作成できます。生成AIを活用すれば、デザインの生産性を大きく高めることが可能です。
ただし、AI生成画像を商用利用する際の法律はまだ整備途中で、日々変化しています。生成AIをとりまく法律的な状況を注視しておきましょう。
2025年4月現在、AI画像生成サービスMidjourney(ミッドジャーニー)では、有料サブスクリプションと規約遵守を条件に商用利用が可能です(ただし、年間100万ドル以上の収入のある企業であればProプラン以上を契約する必要があります)。
AI生成画像の商用利用権を取得できているなら、このテクノロジーは強力な武器になるでしょう。AI技術でデザイン力を強化し、オンデマンド印刷市場の先駆者になるには、次のような活用法が考えられます。
- アイディア出し:生成AIは多数のデザイン案を即座に提案できます。それを元にデザイナーがアイデアを広げることができます。
- カスタムデザインの作成:顧客ごとにパーソナライズされたカスタムデザインも、即座に生成することができます。
- バリエーションの自動生成:商品の種類やロットに応じたデザインの調整が容易になります。
- アーティストと生成AIのコラボレーション:アーティストと契約してデザインを作成し、生成AIでそのシリーズを広げるコラボも、可能性として考えられます。
まとめ
オンデマンド印刷は、在庫を持たずに手軽に始められるビジネスとして、多くの人に選ばれています。Tシャツやパーカー、マグカップといった定番アイテムから、アクリルスタンドやパズル、Bluetoothスピーカーのような個性的な商品まで、アイデア次第でさまざまなオリジナルグッズを作ることができます。
少しずつ試しながら、自分の好きな世界観やデザインを形にしていくことで、あなただけのブランドが生まれていきます。まずは気になる商品をひとつ選んで、小さくスタートしてみましょう。きっとあなたのアイディアが誰かの「欲しい」につながるはずです。
よくある質問
オンデマンド印刷商品のデザイン方法は?
- 自分でデザインを作成する:Canva(キャンバ)などの無料ツールを使えば、自分で簡単にデザインができます。
- デザイナーに依頼する:スキルマーケットやココナラなどのフリーランスマーケットプレイスで、デザイナーを探して依頼する方法もあります。費用や品質には幅があるため、依頼前に実績をよく確認しましょう。
- デザインテンプレートを購入する:印刷サービスだけでなく、外部サイトでも、デザインテンプレートは豊富に販売されています。テンプレートを使えば時短・低コストで商品を用意できますが、独自性は下がります。
- モックアップジェネレーターを活用する:オンデマンド印刷サービスに用意されている無料のモックアップ作成ツールを利用してデザインを作ることもできます。
オンデマンド印刷商品の販売にかかる初期費用とは?
ほとんどのオンデマンド印刷サービスでは、商品が売れたタイミングで製造・発送費用が発生します。在庫を抱えず、低リスクで始められるのが大きなメリットです。
オンデマンド印刷商品を販売するメリットとは?
- 無在庫で販売できる:在庫リスクがなく、売れ残りの心配がないため、初期費用を抑えて気軽に始められます。
- ユニークな商品を提供できる:オリジナルデザインを印刷したオーダーメイド感覚の商品展開が可能です。
- 環境に配慮した運営ができる:必要な分だけ生産するため、資源の無駄を抑えられます。
オンデマンド印刷商品の販売における課題とは?
- サプライヤーへの依存:外部業者に生産と発送を任せるため、品質や納期にばらつきが出ることがあります。信頼できるパートナー選びが重要です。
- 利益率の低さ:一品ごとの原価が高くなりがちなので、ブランド力や価格戦略でカバーする必要があります。
- 競合が多い:参入のハードルが低いため、競合が多く、差別化が求められます。
文:Taeko Adachi